普段から楽譜で触れている内容でも、
ドリルで「文字情報」「問題」として処理するのは
子どもにとってかなり頭の使い方が変わるものです。
なので、最初は問題の解き方を説明して理解を深めたうえで
ドリルに取り組んでもらっています。
ピアノの練習と同様、自宅でドリルをやってきた時は
ポイントカードにポイントをつけて良い、というルールです。
(ポイントカードについてはコチラをご参照ください)
🌸🌸🌸
ある生徒さん(以下Aちゃん)は、
「ドリルが楽しくてやってるから、ポイントいらな~い」
といって、頑なにポイントを加算しません。笑
本人の中で「ポイントのためにやっているわけじゃないから」という
強い思いがあるようです。
学ぶこと自体が楽しく、モチベーションになっているなんて本当に立派ですね。
だからこそ、私はご褒美をあげたいと。
そういう風だから、ポイントカードが生まれたと。
そういうわけでございますけれども…。
そんなある日、Aちゃんが
「ドリルやってきたよ。自分でマルつけしたい!」
と言ってくれました。
本当に素晴らしいことです。
生徒さんにとってマル付けは、単なる好奇心ではなく
いくつものポジティブな気持ちが混ざり合ったものだと思います。
1.責任感
自分のことは自分で確認したい、という責任感が出ているサイン。
2.学びの主体性
「自分でやってみたい」という学びへの主体性。とても大切な力です。
3.達成感を味わいたい気持ち
マルがつくことで得られる「できた!」という達成感を自分で感じたいという気持ち。
「できた」という瞬間を自分で確かめるのは、意外と大きなモチベーションになるものです。
4.信頼関係
本来なら先生がマルをつけるところを「自分でやってもいい?」と
言ってくれるのは、安心感や信頼関係があってこそだと思います。
「〇〇していい?」と、遠慮して言い出せない子も多いです。
そのようなわけで、「じゃあ答えが合っているか見てみるね」と
一緒にページをめくっていたところ…
まだ問題の解き方を説明していないページに挑戦していました!
しかも何ページも!
私
「え!よく解き方わかったね」
Aちゃん
「わからなかったけどやってみた!」
冒頭にも書いた通り、楽譜では見慣れている内容でも問題として解くのは初めてです。
Aちゃん自身「かなり時間がかかった」と言っていたとおり、
ページのすき間には消しゴムのカスがたくさん。
本当に時間をかけて何度も考えて、やり直して説いたんだなと
思わず目頭がアツくなりました…。
私自身も昔から
「教えて貰うのを待つのではなく、わからなくてもまず自分でやってみる」
ということを大切にしてきました。
わからないからやらないのではなく
習っていないから待つのでもなく
自分でやってみる。
その努力がどれだけ尊いことか、あらためてAちゃんから教わった気がします。
🌸🌸🌸
これだけ時間をかけてドリルに取り組んでも
相変わらず「ポイントいらな~い」とAちゃん。
しかし、ポイントと交換できる猫ちゃんシールは「全種類ほしい」とのこと。
見ると、Aちゃんのポイントカードはあと2ポイントで
猫ちゃんシールがGETできる状態でした。
頑張ったごほうびに私から2ポイントをプレゼント👏👏👏
Aちゃんは「どれにしようかな天の神様のいうとおり…」と
じっくりと時間をかけて、猫ちゃんシールを選んでいました。
めでたし、めでたし。
P.S.
「なのなのな」とは一体…